3.6 その修正の方法

この修正のためには、あくまでも自己の地への無用な手入れは1目の損となる日本式の“地とハマを中心とするルール”と、もう一つの次の如き方法がある。
第3-7図で最後のダメに黒が打着した時は、その石のみ1/2目として、1/2を白に渡すということにすれば、黒はaに手入れをしたのでは黒が最後のダメを打着することになり、1目の損となる。また第3-7図は白が手入れをすれば、白が逆に最後のダメを打着することになり、最後のダメを黒に打着させれば1/2目もらえ、黒は1/2目減るのであることにくらべ1目の損となる。従って白も同様に読切らずに手入れは損となる。

IMAGES
第3-7図

このダメへの打着をもう少し一般化すれば“黒が手止りを打着したとき、黒の得点は1/2を減じ、白の得点は1/2を加える”とすればよい。
これが中国式ルールの非常に面白い修正の方法であるが、これが台湾式ルールと呼ばれるものなのである。
従って台湾式のルールの成文化の中心の問題は“手止り”の定義を如何にするかに問題が集約される。しかも、もしそれが簡明に、しかも完全に規定し得たならば、そのルールは中国式をより完全なものとしたものとして、極めて重要な意義を持つものとなる筈である。

目次 ルール思案
前項 次項