新ルール試案Iを中心に台湾式ルールと比較しながら解説を進めよう。セキの地及び一方ダメの問題が存在する例では試案IIによる結果も比較してみよう。 新ルール試案によって種々の特殊形がどの様に解決されるかを解説する前に、新ルール案によって囲碁がどの様になるかを実戦譜によって解説しよう。そうすれば新ルール試案によっても通常の場合は実質的に日本の慣習法と全く異らないことが分るだろう。特に新ルール案によっての仮終局或は合意の終局が日本の慣習法の終局と一致することを示そう。 従って新ルール試案が意味を持つのはあくまでも特殊形が出現したときであって、その場合には極めて完璧に合理的に解決できることにあることを充分理解してもらいたい。 |
6.1 普通例(1) |
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第1例として呉・橋本十番碁の第2局をとりあげてみよう。第6-1-1図に白274手にて日本の慣習法による最終譜が示してある。勿論16-六の劫は白劫勝で白ツギを認めて黒が終局に同意したものである。白1目勝である。 |
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