6.2 半劫の問題例(2)

例4例3と同様な手入れ問題であるが、日本の慣習法によれば白66で完となり、黒は作るときa、bに手入れをすることになっているから、結果は持碁となる。

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第6-4-1図 第6-4-2図

台湾式ではどうなるか。
白66
黒パス
白c
黒a
白f
黒g
白劫トリ返し
黒d
白h
黒a
白e
黒b
白i
黒j
白パス
黒パス
終局
となり、結果は黒1目勝となる。
試案Iによれば
白66
黒パス
白c
黒a
白f
黒g
白劫トリ
黒d
白h
黒a
白パス
黒パス
仮終局
白e
黒b
白i
黒j
白パス
黒パス
終局
これまた結果は黒1目勝となる。
黒dの劫ダテで振変りとなっても黒1目勝となることを確かめられたい。第6-4-2図が振返った場合である。
白66
黒パス
白c
黒a
白f
黒g
白劫トリ
黒d
白b
黒h
白パス
黒パス
仮終局
にて第6-4-2図となり、この場合も結果は黒1目勝となる。

これは劫材如何では黒はa、bへの手入れはaへ1着手入れをすればよいことを意味している。日本の慣習法のa、bへの手入れの規定が合理的に説明できないことの証明ともなるものである。
台湾式或は新ルール試案ではこの場合も着手によって自然に解決されることなのである。

目次 ルール試案
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